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第13回 逆説的アプローチ

「親の言うことにいちいち反抗する子供に、「もっと反抗しろ!」というメッセージを親に言わせると、年少児ならたいてい反抗を止める。表面上は症状を進行させる方向へのメッセージを出し、その実はそれを止めさせる方法を逆説療法と呼ぶ。古今、アドラー、フランクル、エリスなど著名なカウンセラーの多くがこの技法を用いたとされる。」(カウンセリング辞典より)

これは私自身の話しなんですが、昔、もう少し心の状態がよくなかった時に、 多少強迫観念的に、自分のヒゲを抜いたり、にきびをつぶしたりする癖がありました。なんでそうしちゃうのか当時、自分でもよくわかりませんでしたし、やはりそういう自分にどちらかというと引け目を抱いていたような気がします。
しかし、ある時「ああ、これは自分の中の満たされていない、ある種の満足感を 満たすための行為なんだな。」と思い至り、フッと気持ちが楽になったことを覚えています。
それに気づいて以降、そういう行為に引け目を感じることが減って、逆説的なのですが、以前に比べ強迫的にその癖にふけることが少なくなりました。

手洗いをやめられなかったり、ガスの栓をしめたか何度も確認せずにいられなかったり、何度も何度も洗濯をしたり、そういった典型的な強迫性障害の症状は、心理学的には自分の不安を解消する行為であり、これを無理にやめさせようとしても、ほとんどの場合はさらに行為が悪化します。

こういったケースでは、多くの場合、幼児期に壮絶な虐待を受けていたりすることが多いみたいです。
心のカラクリとしては、幼児期、表に出すことが出来なかった不安・恐怖などの 感情が、強迫性障害という形で今出てきているのです。(ただし、先天的な脳の 情報伝達物質の問題である場合は、この限りではないです。)

ですので、(ケースやクライエントとのラポールの程度にもよるのですが)私は 「気の済むまでやってみたらどうでしょうか?」とアドバイスすることがあります。

「○○のことが許せない!!」と訴えてこられるお客様は多いです。 こう訴える方の大半は許せたらラクになれることに気づいてらっしゃります。
でも、そうは言っても気がどうしてもおさまらないわけです。
ですので、一緒に悪口をいってあげたり、場合によっては一緒に放火の計画を練ってあげることで、気がすんで、次の行動に移れるようになるのです。 この”気がすむ”というのが重要なポイントのようです。 どうしてもやめられない行動には、たいがいなんらかの理由・目的があります。
そういう行動をただ「ダメだ!」と裁くのではなく、その行為をする目的を考えてみる、徹底的に気のすむまでやってみる、お酒やタバコなどのように、身体に有害なものでなく、例えば温泉やマッサージのように、もう少し無害なもので、気のすむ方法がないか一緒に考えてみる、などで道が開けることもあるようです。

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